Ibaraki Ladies' Clinic
「月経前になると体調が悪くなる」とおっしゃられる患者さんは多いものです。
これはホルモンの変化によっておこる症状で、月経前症候群(PMS)とよばれています。
症状は、下腹部の膨満感、下腹痛、頭痛、体のむくみや体重増加、乳房緊満感、乳房痛、イライラや不安、抑うつ
などの神経症状など多彩です。これらは通常、月経の3~10日前にはじまり、月経とともに軽快・消失します。
アンケート調査によると、女性の8割に多かれ少なかれこうした症状がみられるといわれています。
月経前症候群は、ホルモンの変動にともなう女性の生理的な体調変化なので、病気であるといえば病気なのですが、正常反応のひとつともいえます。基礎体温をつけて体のホルモン状態の変化を記録し、毎周期どのあたりから体調が悪くなるかを知ることは、ストレスをさけて辛い日をやりすごす生活をする助けになるでしょう。適度な運動やリラクセーションで緊張とストレスをほぐすことも効果的です。刺激物やアルコール、カフェインや塩分や脂肪分の高い食べ物は症状を悪化させることがあるのでさけましょう。それでも軽快しない時には、薬を服用することが有効です。たとえばイライラを抑える精神安定剤、体のむくみを取る利用剤、場合によりピルなどの服用で症状が軽快することもあります。