Ibaraki Ladies' Clinic
不妊症とは、赤ちゃんを作ろうとしてから1年以上たっても妊娠しない状態のことです。原因は女性側のみ4割、男性側のみ2~3割、両方が2~3割です。原因不明のものも1割存在します。
妊娠が成立するためには卵巣から卵子が飛び出し(排卵)、その卵子が卵管の中に飲み込まれ、そこで精子と出会い受精卵となり、受精卵が子宮の中まで運ばれて子宮の内膜の中にもぐり込むこと(着床)が必要です。一方、膣内に射精された精子が卵管まで泳ぎ着くためには、まず精子が子宮の口(頚管)の粘液中を遡上して子宮内に入り、さらに卵管までたどり着かねばなりません。精子の数が少ない、動きが悪い、質の悪い精子が多いといったことがあると受精にいたりません。こうした因子それぞれが不妊症の原因として重要です。
不妊症の原因には様々なものが挙げられますが、頻度の高いものを3つあげると、女性側の排卵障害などの「内分泌因子」、卵管の閉塞や癒着などによる「卵管因子」、男性側の「造精機能障害」などです。筋腫や子宮奇形などの「子宮因子」、頚管粘液の異常などの「頚管因子」などがそれに次ぎます。その他、免疫学的な異常や、精子、卵子の受精機能の障害等などが原因となることもあります。