Ibaraki Ladies' Clinic
避妊法は正しく行わなければ十分な効果は期待できません。また、残念ながら、100%確実な避妊法という
ものはありません。下の表に「パール指数」という数値を紹介しました。これは「各種の方法のみで避妊を続
けた女性が1年間に何%の確率で妊娠するのか」といった失敗率を表したものです。この数値が高いものほど避
妊効果が不確実であるということです。
「コンドーム法」は、本邦で一番多く用いられている避妊法です。コンドームには避妊以外に性行為感染症を予防できるメリットもあります。男性側の協力を必要とすること、不適切な使用法や破損事故などによる失敗が若干多いことなどが欠点です。近年は「女性用コンドーム」も市販されています。
「ピル」は最も確実な避妊法です。男性側の協力を必要とせず、病院できちんと診察を受けながら処方を受けていただく分には副作用もほとんど心配無く安全な薬です。
「子宮内避妊具(IUD)」は 通称「避妊リング」とよばれ、ピルに次いで避妊効果の高い方法です。ただし挿入や抜去には医師の処置が必要ですので、出産経験の無い若年女性では他の方法の方が良いでしょう。
「殺精子剤」は、性交前に殺精子作用のあるフィルムや錠剤、ゼリーなどを膣に挿入する方法です。女性側が主導でおこなえる点でメリットがありますが、挿入するタイミング(挿入してから一定時間以内に射精が行われないと効果が薄い)などが難しく、失敗率も他の方法に比べると高くなります。
「リズム法(いわゆるオギノ式)」は、基礎体温を記録しながら排卵日を外して性交を行う方法です。最も自然な方法ですが失敗率も高いため、やはり他の方法と組み合わせて行うのが無難でしょう。